Myuty-Chic株式会社

Sustainable Beauty

美容・健康業界において、次世代ソリューションとなっている環境との関わり。サステナビリティ、生物多様性、SDGsなど、“オーガニック”だけにとどまらないサステナブルソリューションやソーシャルディベロップメントを提唱するため、当コンテンツコラム執筆者である長井美有紀が厳選する美容健康業界における解決のヒントを提供していきます。

化粧品・日用品業界における次世代パッケージソリューション
昨年の花王のオープンイノベーションの中に、パッケージリサイクルがあった。容器にバージンプラスチックを使用せず、再生プラスチックの比率を高めていくというものだ。このような取り組みは、日用品・トイレタリー業界から中心に始まり、その企業が展開する化粧品ブランドにも採用するという流れが多くある。海外でも、大手流通や小売店などで再生プラスチックを採用した製品のニーズが兼ねてから高まっており、むしろ先進だ。化粧品業界にも製品にもよるが、パッケージ改革は確実に来ると思われる、ある種の産業革命になるのではないだろうか。

(2018年12月10日 Update)

兼ねてより、化粧品業界ではプラスチックパッケージをリサイクルできないというのが大きな問題だった。グローバル化粧品業界では、年間1200億ユニット以上のパッケージが生産されているという(2017年データ:Zero Waste Report参考)。こういった内容が、海外では女性誌などの消費者向けメディアでも多く取り上げられており、最近では日本でも少しずつ見られるようになり、非常に身近な問題として注目されている。
2017年にはすでにグローバルにサステナビリティへの取り組みが行われている。企業独自のリサイクル・イニシアティブを設立して製品に還元するほか、コンベンショナルコスメブランドでのサステナブル原料への見直し、100%パッケージリサイクルなどが行われている。

■欧州化粧品ブランドのサステナビリティ取組み事例

No企業/ブランド名主な製品サステナビリティ事例
1Guerlain(ゲラン)フランスメテオリット ビーユほかメイク・スキンケア・フレグランスTerraCycle Recycling initiativeを編成し、使用後のブロンザーを返却した消費者を対象に、オフィシャルECで同社Terracotta Bronzing Powderを€10オフで提供(欧米内のみ)
2La Mer(ドゥ・ラ・メール)アメリカクレーム・ドゥ・ラ・メールほかスキンケア寄付を通じてアゾレス諸島・グラナダ諸島・東シナ海における海洋生息地を保護に貢献し、サステナブル原料となる昆布(Kelp)をクリームに採用している
3Orvedaアメリカ
*日本展開なし
FIRM BREW BOTANICAL CREAMなどスキンケア高級Veganスキンケアとして有名で、ミネラルオイル・プラスチックビーズ不使用、ビーガンを基調としていることから、海洋資源のサステナブルな利用を進めている。また、ガラス製ボトルに変えるなど、容器のプラスチック使用を5%削減に成功した。

Continuing….
(2019年2月13日Update)

化粧品業界のSDGs投資とソーシャルビジネスへの可能性
(2018年4月30日公開)

世界的にサステナビリティを追及することが先進と言われる時代、SDGs投資やESGというキーワードが各業界で言われるようになってきた。SDGsは「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載の2030年までの国際目標で、ESGとは「環境」(Environment)・「ソーシャル」(Social)・「ガバナンス」(Governance)に関する生産消費活動を推し進めるものである。近年、化粧品業界でも少しずつ進展が見られるようになってきたが、この流れは、兼ねてより長井美有紀が『革新的ビューティー論』として注目してきたテーマの一つでもある。化粧品業界では、当初は環境配慮が難しい分野とされてきたが、ナチュラル&オーガニック製品の台頭、「環境配慮型」製品の投入により、一般に浸透してきた。特にヨーロッパなどの先進国では、あえて言及するものではない、むしろ一般的なコーポレート・ブランド施策となっている。世界のみならず日本でも、既に他業界では、既にそれぞれに相応しい形でSDGs投資が進んでおり、中長期的とはいえ、SDGs投資・ソーシャルビジネスを推奨している企業は、売上が緩やかに伸長しているという。 化粧品業界の動向を見てみよう。先述の、ナチュラル&オーガニックであること、生物多様性を考慮した原料調達や植物幹細胞の培養、加工時の工業廃水や土壌汚染への配慮など「環境配慮型」製品であるかというのは、もはや“先進”ではなく当たり前の施策だ。
テクノロジー×サステナビリティを提案する原料メーカーのハネウェルでは、消費者にとってより安全でかつ環境負担が少ない、エアゾールスプレー製品の開発が可能になる「テトラフルオロプロペン」を提供。一般的なエアゾールスプレー製品では、もともと、LPGのような燃焼性に対する安全への心配、またCO2排出など言われてきたが、このような製品ジャンルで環境テクノロジーを駆使した原料は目新しい。また、テクノロジー×サステナビリティといったコーポレートブランディングも、美容マーケティングにおいては先進的な取り組みである。
日本企業では、自然派洗剤を展開するサラヤの新事業が目新しい。同社は、ホホバオイルの原料生産ならびに採集におけるソーシャルビジネス投資を2018年から行っており、採集された原料は今後化粧品開発に用いられる。国内の化粧品メーカーなどでは、ここまでのSDGs投資はとても珍しく、まだまだ未開拓な市場と言える。国内ではこれを契機として、各社で新規事業の一環としてのSDGs投資が進むとみられる。日本企業のモノづくり精神とSDGs投資により、今後世界へのさらなるアピールポイントになっていくのではないだろうか。
また、消費者が行えるSDGs支援方法とは、こういった製品を購入すること、またそれをシェアしていくことでもある。当社でも兼ねてから消費者への普及活動は実施しているが、企業側もSDGsに関連したアピールだけでなく、根本となる考え方を提案していくべきである。企業・消費者が一体となって、生産・消費活動を行う社会が望ましい。

「カスタムメイドコスメ」で話題のフランススキンケアブランドCODAGEでは、ナチュラル&オーガニック製品であるのはいうまでもなく、SOL(農業・天然資源・生物多様性の保護を目的とする国際的環境営利団体)による「Biofermes」プロジェクトをサポートし、生物多様性の保護や回復、農業への還元を支援している。化粧品業界における新しいCSR活動と言える。

 
(2018年4月30日公開)

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